9月3日公開「科捜研の女 -劇場版-」公開記念! 沢口靖子さん×古賀慶先生「トレース 科捜研法医研究員の追想」
特別対談

沢口靖子さん×古賀慶先生 特別対談

『科捜研の女 -劇場版-』より

1999年の放送開始から20年以上ロングランヒットを続ける国民的ドラマ「科捜研の女」。主人公・榊マリコをはじめとする科学捜査研究所(=通称科捜研)の研究員らがそれぞれの得意分野で難事件を解決する本作と、同じく科捜研を舞台に犯罪捜査の最前線を描いた本格警察サスペンス『トレース 科捜研法医研究員の追想』(以下『トレース』)のメディアの枠を超えた豪華コラボが実現!主人公・マリコを演じる沢口靖子さんと、漫画『トレース』の作者で元科捜研という異色の経歴を持つ古賀慶先生が、作品にかける思いや科捜研のリアルについて語った。

古賀先生は、以前から「科捜研の女」の大ファンだと伺いました。実際に映画をご覧になっていかがでしたか。

古賀:
すごく面白かったです!冒頭の転落事件の場面から、ずっとドキドキしっぱなしでした。マリコは相変わらず真実を追い求めるあまり人使いが荒くて(笑)。最後のマリコの衝撃的なシーンも「え!?どうなっちゃうの!?」って本当にスリリングでした。あと、やっぱり風丘先生の差し入れのシーンは共感できましたね。実際に科捜研で働いていた時も、刑事さんからお菓子の差し入れをいただくことがあるのですが、みんなお腹が空いているので早い者勝ちになるんです(笑)。
沢口:
それは、皆さん研究に集中しているからでしょうか?忙しくてきちんと食事が取れないこともあるのでしょうか。
古賀:
規則正しい職場なので、お昼にはきちんとみんなご飯を食べているんですね。その上でお菓子も食べてしまうという(笑)。
沢口:
なるほど〜。そうなんですね。
古賀:
今回の映画で言うと、SPring-8(※世界最高性能の放射光を利用することができる大型の実験施設)で鑑定するシーンもとても興味深くて。実際にSPring-8の施設で撮影を行ったそうですね。
沢口:
今回、私はSPring-8には行ってないんですけれども、実際の場所をお借り出来たと言うことで、作品にグッとリアリティをもたらしてくれました。

長年タッグを組んでいるマリコと土門の関係性の変化も気になるところですよね。

古賀:
ドラマの時からヤキモキしながら見ていたので、今後の二人がどうなるのか気になります。
沢口:
マリコにとって、土門さんは仕事上の絆の深いパートナーです。事件を重ねる度にお互い信頼と尊敬の気持ちが増して、だんだんと絆が深まっているように感じます。おそらく、この先恋愛に発展することはないと思いますが、マリコの中では心許せる相手なので、ご覧になる皆様にはヤキモキさせてしまうかもしれません。

漫画『トレース』に登場する新人法医研究員は、沢口という名前ですが、ドラマからインスピレーションを受けた部分はありますか。

沢口:
これは私も先生に伺いたかったんです!私の名字は実は珍しいので、ちょっとドキッとしたんですけれども。
古賀:
科捜研をテーマに漫画を描いていく中で、「科捜研の女」という作品は絶対に避けては通れないと思うんです。だったらいっそのこと、沢口さんのお名前と、あとマリコという名前のキャラクターもいるのですが、彼らの登場により読者サービスさせていただこうかと。
沢口:
そうだったんですね。私の分身のようですね。
古賀:
「科捜研の女」は科学的な正しさと同様に、エンタメを大事にしなくてはいけないという部分が、漫画を描く上でとても参考になっています。

マリコと『トレース』の主人公・真野のキャラクター性は共通点も多く、徹底的に真実を追い求めていく姿が見ている人を魅了するポイントだと思います。

沢口:
マリコはいつも前向きで諦めない人です。エジソンの様に1万回失敗しても真実を見つけようと諦めない精神の持ち主。その純粋な情熱に、周りの人も突き動かされてしまうのかなと思っています。
古賀:
真実を明らかにしたいという強い意志があるから、みんなマリコについて行くんだろうなって思います。
沢口:
そうですね、最終的にはその情熱が周りの人に伝わるのかなと。
古賀:
マリコって、気持ちを引きずらないじゃないですか。膨大な数の事件が日々起こるので、その度に心を痛めていると自分自身がもたなくなる。忙しい時だと、一日に100件以上の鑑定依頼が来ることもあって。そういった意味では、やっぱりマリコみたいな人は科学者に向いているんだろうなって思います。
沢口:
一日に100件も……!
古賀:
それを研究員が手分けして鑑定します。それぞれの専門に特化して分担しているので、科捜研チームのようにみんなで会議する場はなかなかないですね。

そんなマリコに憧れて科捜研を目指す女性研究員も増えているそうですね。

沢口:
科捜研を目指していますという手紙をいただく機会が増えました。実際に、ドラマを見て科捜研に入られた女性と対談したこともあります。
古賀:
科捜研に所属する女性は必ず「科捜研の女だ!」って言われます(笑)。物理は男性が多いのですが、マリコと同じ法医には女性が増えていますね。科捜研で働いていた頃は、同僚もみんなドラマを見ていたので、休憩時間に「あの機械すごいよね」みたいな話で盛り上がったりしていました。

改めて「科捜研の女」の影響力を感じますが、沢口さんはこのような状況をどのように捉えられていますか。

沢口:
放送開始当初は「科学捜査研究所ってなんだろう?」というところから始まり、それがこんなに長く続き、若い方にも見ていただけて、実際に科捜研に入られた方もいらっしゃると聞き、夢を与えることが出来たということがとても嬉しいですね。この作品をやっている醍醐味でもあります。
古賀:
最後に質問があります。ずっと聞いてみたかったんですが、科学で事件を解決してきたマリコにとって「正義」とはどのようなものだと思いますか。
沢口:
一番は、真実を明らかにすることですね。最初の頃は科学を一辺倒に信じていましたが、今はマリコも成長して罪を憎んで人を憎まずという精神になりました。
古賀:
マリコにも変化が……!
沢口:
20年以上マリコを演じ続けてきて、女性としても、人間としても成長してきたように感じます。そこがやっぱり役を演じる面白みでもありますね。

『科捜研の女 -劇場版-』9月3日(金)公開

● ストーリー

京都で起こった科学者の転落死を皮切りに、世界中で同様の科学者たちの転落死が連続発生する。だが、殺人の物的証拠は見つからず、各地で自殺として処理されようとしていた。捜査を進める榊マリコ(沢口靖子)と捜査一課の土門刑事(内藤剛志)らは、人間の腸内にある「未知の細菌」を発見し、世界的に脚光を集める天才科学者・加賀野亘(佐々木蔵之介)にたどりつく。
死んだ科学者たちはそれぞれが、その「未知の細菌」に研究者として興味を持っていたのだ。「何かが、おかしい」と感じるマリコたちだが、加賀野には鉄壁のアリバイがあった……。

※榊の字は木偏に神が正式表記

● 概要

出演:
沢口靖子、内藤剛志、佐々木蔵之介、若村麻由美、風間トオル、金田明夫、斉藤暁、佐津川愛美、渡部秀、山本ひかる、石井一彰
脚本:
櫻井武晴介
音楽:
川井憲次
監督:
兼﨑涼介

©2021「科捜研の女 -劇場版-」製作委員会

作品紹介

コミックス
第1〜10巻発売中

第1話はこちら
タイトル 『トレース 科捜研法医研究員の追想』
作者 古賀 慶
作品概要 科学捜査研究所。通称、科捜研。警察組織にありながら、被害者でも組織のためでもなく、ただひたすらに真実究明のためにのみ存在する特異な機関。
犯罪捜査の最前線を、『元科学捜査官』の異色作家が描く、本格警察サスペンス。

2019年1月、「トレース~科捜研の男~」としてTVドラマ化(フジテレビ)。